村島弘之のブログ

村島です。趣味ブログにしようと思います

村島弘之の日常品

こんにちは村島弘之です。
透明なガラスの器に、小さな丸テーブルようなかたちのベース。
一見、わかりにくいかもしれませんが実はフラワーべースなんです。


スペインのデザイナー、ハイメ・アジョンが手掛けたFRITZ HANSEN(フリッツハンセン)の「IKEBANA(イケバナ)」は日本語で「花を生かす」という意味をもつ「生花」から名づけられました。花を束ねて入れることが多い一般的なフラワーベースとはちがい、真鍮のベースに空けられた穴に、草花を差し込みながら生けていきます。


よく見ると、空いている穴は上下の位置、そして大きさも様々。また特徴とも言えるのが、「茎を見せる」ということ。透明なガラスの器によって、茎が四方に絡み合う様子も見てとれます。
花や茎の大きさ太さによっても生ける穴を選ぶので、最初はとても戸惑います。だけど、そのうちだんだんと「さて今日は、この花をどこに生けようかな」「いちばん美しく佇む場所ってどこだろう」と考えることそのものが楽しくなると思います。きっと「生けること」をとおして花と対話し、その花の、その時にしかない魅力を、その瞬間のじぶんの気持ちと向き合う、という古来日本の美につうずる心得が身についているのかもしれません。